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馬の種類

競馬の花形!競走馬について

競馬の主役である馬。彼らは「競走馬」と呼ばれ、より速いスピードで走ることを目的に育成されています。

牧場や動物園にいる馬とは違い、美しい毛並みやたくましい筋肉を見られるのが特徴です。その姿に見惚れてしまう方もたくさんいるのではないでしょうか。

というわけで、ここではそんな競走馬の魅力に迫ってみたいと思います。

競走馬の育成方法

競走馬の育成方法は、牧場や動物園で飼われている馬とまったく違います。

早ければ2歳の夏頃からレースに参加できること、競走馬として活躍できるピークが4歳から6歳までと言われていることから、早い段階で徹底的なトレーニングが行われます。

生後数ヶ月で母馬から引き離され、1歳からさっそく競走馬としての育成がスタート。

初めのうちは、人間が乗ること、馬具をつけることに慣らしながら指示に応じて進んだり止まったりできるように覚えさせる「馴致(じゅんち)」、そして基礎体力をつけるためのトレーニングが中心です。

2歳になると、「勝つための走り方」を体で覚えるための本格的なトレーニングが始まります。

タイムを計測しながら調教用のコースを走るほか、闘争心を持たせるためにほかの競走馬と並んで走る「併せ馬」といった実戦さながらのメニューで鍛えられます。

また、競走馬はこの期間内に人間やレースが恐いものではないこと、走るのは楽しいということを覚え、精神面でも成長していきます。

性別による違い

競走馬を紹介するときによく耳にするのが、「牡馬(ぼば)」「牝馬(ひんば)」という言葉です。牡馬はオスの馬、牝馬はメスの馬を指します。

人間でも男性の方が体力や筋力があるように、競走馬もオスの方が身体能力は高いとされています。

オスとメスの混合レースでは、オスにハンデとしてふだんよりも2kg重い斤量(騎手の体重や馬具など、競走馬にかかる重量負担)がつけられます。

また、オスの中には「騙馬(せんば)」と呼ばれる去勢された馬もいます。

わざわざ騙馬にするのは荒い気性を改善するためです。

過度な気性の荒さは集中力の低下、体力の消耗などにつながり、レースで本来の実力を発揮できなくなります。育成時に気性を和らげるための調教を行いますが、それでも改善されなかった場合に最終手段として去勢をします。

ただし、去勢をしてしまうと子孫を残せなくなってしまうので、日本ではなるべく騙馬にしない方針をとっているようです。

サラブレッドとアラブ種

競走馬を示す言葉としてよく使われる「サラブレッド(Thoroughbred)」。

「thorough(徹底的な)」と「bred(育ちの)」を組み合わせた言葉で、「徹底的に品種改良されたもの」という意味合いで名づけられています。

競馬場で見る競走馬のほとんどがサラブレッドで、一般の馬に比べてスピードが秀でています。ほかにも、長い四肢や発達した筋肉、人を乗せて数分間全力疾走できる体力といった特徴があります。

このような身体的特徴の大部分は、親馬からの遺伝です。

サラブレッド同士を交配させ、さらに優れたサラブレッドを作り出す……という繰り返しを300年以上も行いながら、優れた血統を代々受け継いでいます。

ちなみに、競馬場にはさまざまな色のサラブレッドがいるように見えますが、実は「日本軽種馬登録協会」が公式にサラブレッドとして認めている毛色は8種類しかありません。

また、額にハート型の白い模様があることで一躍有名になった岩手競馬のアイドルホース「トレジャースマイル」のように、個性的な模様があるサラブレッドも見られます。

身体能力や実績だけではなく、外見で好きなサラブレッドを選ぶのも楽しみ方のひとつです。

一方、競走馬にはサラブレッドのほかに、「アラブ種」といわれるものもいます。

アラブ種はサラブレッドに比べるとスピードは劣るものの、パワーや耐久性が高いのが特徴です。

とはいえ、レースではスピードが求められるので徐々にアラブ種の出番は減り、現在は地方競馬でしか見る機会がほとんどありません。

競馬新聞や競馬情報サイトでサラブレッドを「サラ系」と略称で表記しているのは、「アラ系(アラブ種の略称)」と区別していた名残です。

このように、競走馬は生まれるべくして生まれ、エリートとしての英才教育を受けるという、一般の馬とまったく違う一生を歩んでいます。

競走馬を詳しく知ることで愛着が生まれ、応援にもいっそう熱が入るのではないでしょうか。

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